倶知安町で“近未来”のゴミ処理について聞いてきた

倶知安町のゴミ処理が2015年3月から新しくなった。という話を聞いて、倶知安町(とその周辺の自治体)のゴミ処理について調べてみました。倶知安町役場住民環境課様、ニセコ運輸有限会社様には、大変お世話になりました。

倶知安町で話を聞いているので、話は倶知安町が中心ですが、ゴミ処理については周辺の自治体と連携して行っています。

また、誤記や勘違いがありましたら、こちらのフォームからこっそり教えてください

燃やせるごみは、処理場で燃やさない。

倶知安町は、燃えるゴミを固形燃料(RDF=Refuse Derived Fuel)にすることにしました。燃やせるごみを、燃料に加工して販売するのです。こうすることで、処理場で燃やして熱にしてしまうよりも、エネルギーを効率的に使うことができます。

この燃料は、苫小牧や釧路の製紙工場で燃料として使われているほか、後志管内で温水プールや温泉の燃料としても使われているそうです。燃料としては、石炭と同じ程度の性能を持ちます。

ただし、RDFを燃やすためには排気に有害物質が含まれていないかをチェックしたり、有害物質を除去する装置を備えるなどの必要があるそうです。そのため、今までもそのような設備を持って燃料を燃やしていたところでは使えますが、一般家庭のストーブ(使えるストーブを持つ家庭も少ないでしょうが)で燃やすというわけにはならないようです。

生ゴミは、堆肥にする。

生ゴミは、燃えるゴミと別に集めます。そうして集められた生ゴミは、RDFをつくるのと同じ工場で堆肥に加工されます。家庭からの生ゴミもありますが、倶知安周辺はホテルが多いために、ホテルからの生ゴミが大量に出るそうです。

家庭からの生ゴミは、生ゴミ専用の袋を使います。この袋は生分解性なので、袋を取り除かなくてもそのまま堆肥化することができる優れものです。

まだ資源にできないゴミも。

使用済みのオムツや生理用品は、RDFにすることができないそうです。そのため、燃えるゴミとは別に「衛生ゴミ」として集めて処分されます。今のところは、よい処分方法がないため、埋め立て処分をしています。

しかし、使用済みのオムツや生理用品に含まれる高吸水性ポリマーのリサイクルが検討されていて、それが低価格に実現出来れば、使用済みのオムツや生理用品は資源として扱われることになります。ポリマーを取り出してリサイクルし、紙部分は燃やせるごみに、プラスチック部分はプラゴミにとできる可能性があります。これについては、倶知安町としても技術の進歩を待ちながら検討中とのことでした。

地域の協力と、業者の苦労。

ごみの固形燃料化にともなって、今まで燃やせるゴミとして扱われていた「衛生ゴミ(使用済みのオムツや生理用品など)」を別に集めることになりました。ただし、少量であれば小さな袋に入れてから燃やせるゴミに入れてかまいません。ゴミ分別は今までも細かいルールがあったのですが、そこにもう一つルールが増えたことになります。

固形燃料化する工場でも、手間がかかります。燃やせるごみの袋に、固形燃料に混ぜてはいけないゴミが入ってくることもあるので、一つ一つ開けて中身を調べなければなりません。衛生ゴミが入ってくるだけではなく、生ゴミ、プラゴミ、ビン、缶、ペットボトル、調理器具、食器、家電…。なんでこんな物がと思うような物が入っています。これらを手作業で取り除くことで、ごみの固形燃料化は実現されます。

なお、取り除かれたゴミは、それぞれのゴミとして処理されるそうです。RDFを作っている工場では、生ゴミも、衛生ゴミも、プラゴミも、ペットボトルも、ビンも缶も、ほぼすべてのゴミの処理を請け負っています。このことは、RDFを作る上でとてもメリットがあるようです。

固形燃料化する理由。

手間ヒマをかけてRDFにするよりも、焼却炉で燃やす方がコストは安くなるそうです。それでも、倶知安町がRDFを選んだのには、理由がありました。

一番の理由は、埋め立て地だそうです。ゴミを燃やすと、灰が出ます。その灰を埋め立てる必要があります。しかし、RDFにすると灰が出ません。その分、埋め立てる物が減り、新しい埋め立て地をどんどん作らなくてもよくなります。

もちろん、環境への配慮もあります。ゴミを燃やしても、倶知安町ではその熱の有効利用ができるほどの量ではないそうです(たとえば札幌のようにゴミの量が多ければできるそうです)。そのため、ゴミを燃やしても熱が無駄になってしまいます。そのエネルギーを有効活用出来るようにして、環境への負荷を減らすことができます。

ゴミではなく、資源。

倶知安町がモデルにしたのは、同じく北海道の富良野市でした。富良野市でも、燃やせるごみをRDFにして、「燃やさない・埋めない」ゴミ処理を目指しています。その富良野市では、「燃やせるごみ」というゴミはありません。「固形燃料ごみ」という名前になっています。固形燃料にする資源であるということが、より意識しやすい名前になっています。

倶知安町では、それまでゴミとされてきた物を資源にしていく取り組みをこの先も進めていくとのことです。だからといって、ゴミをどんどん出して良いというわけではありません。町の担当の方が「家具なんかは、捨てるのではなく別の人に使ってもらえたらいいと思います。」と言っていました。それぞれの家庭や事業所で、できるだけゴミを出さないためにどうするかということは、これからも考えなければならない課題です。

資料

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